ブータンの人口は76.5万人(2014年)と発表されています。これは日本では四国の1県である高知県とほぼ同じです。世界の人口ランキングでは上位に位置しているわけではないブータンですが、世界的に幸福度が高い国として昨今、存在感を強めています。その秘密に迫ってみましょう。
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【もくじ】
- 面積と人口密度
- ブータン人にとっての幸福とは
- さいごに
- **追記**【4つの柱と軸に9つの指標】
面積と人口密度
ブータンの面積は38,394km²で、これは日本の九州とほぼ同じです。「九州と同等の面積に、高知県と同等の人口」、と考えると、その人口密度が日本といかに違うかが分かりますね。日本が336(人/km²)であるのに対し、ブータンの人口密度は18.2(人/km²)、日本の約20分の1程度となります。ブータン人にとっての幸福とは
ブータンが「国民総幸福量(GNH)は国民総生産(GNP)よりも重要である」と正式に掲げていることをご存知の方も多いと思います。このGNHと人口、関係があるのではないでしょうか。ブータンのGNH向上に向けての政策は、、4つの柱を軸に9つの指標を展開させています(下記参照)。しかしこれを国民全員に広めようとした際に、あまりに多い人口だと行き渡らない可能性もありますが、国王の人気が高く人々の尊敬を集めており、かつ人口も多すぎないブータンでは、それが可能となるのではないでしょうか。ブータンでは「最低限の生活が保たれていることへの幸福感」が高いと聞いたことがあります。つまり、「衣食住の3つがあれば、それだけで幸だ」ということです。またこれは「欲を持たず今あるもので満足する」という仏教的思想も関係しています。【統率力のあるリーダー(国王)の下、衣食住が補償され、仏教の教えに真摯であること】、これが小国でありながら、多くのブータン人が「幸せだ」と答える理由ではないでしょうか。
幸せとは何かを見直すことができるかも・・
さいごに
多くの物資に囲まれた生活を豊かだとする現代日本と、【統率力のあるリーダー(国王)の下、衣食住が補償され、仏教の教えに真摯であること】で「自分たちは幸せだ」と胸を張って言うことのできるブータン、そこには「幸福」の定義に大きな開きがあることが見受けられます。。現代社会に疲れてしまったときに、ブータンへ足を延ばしてみたら、そこで自分なりの幸せを見つけることができるかもしれませんね。**追記**【4つの柱と軸に9つの指標】
**4つの柱 (4 Pillars)**1.持続可能な社会経済開発 -Promotion of sustainable development-
2.環境保護 -Conservation of the natural environment-
3.伝統文化の振興 -Preservation and promotion of culturalvalues
4.優れた統治力 -Establishment of good governance-
**9つの指標 (9 Domains)**
1.心理的幸福 -Psychological Wellbeing –
2.時間の使い方とバランス -Time Use and Balance-
3.文化の多様性 -Cultural Diversity and Resilience-
4.地域の活力 -Community Vitality-
5.環境の多様性 -Ecological Diversity and Resilience –
6.良い統治 -Good Governance-
7.健康 -Health-
8.教育 -Education-
9.生活水準 -Living Standard-