ブータンラボ

暗号みたい?ブータン語のゾンカを読んでみよう

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
DSC_5056

ブータンの国語は通称「ゾンカ語」です。なぜ”通称”なのか。厳密には、ゾンカの「カ」は「言語」を意味するため、「ゾンカ」それだけでは「ゾン語」となるからです。しかしこちらでは広く認識されている「ゾンカ語」としてご紹介いたします。
昨今、英語教育にも力を入れているブータンでは主に若い世代には英語が通じます が、その国語であるゾンカ語を少しでも読んだり書いたりできると、交流の幅がより広がると思いませんか。複雑で難解なゾンカ語に少しだけ触れてみましょう。



ゾンカ語とは
少しだけ難しい話をしますと、ゾンカ語にはチベット文字が用いられますが、その発音はチベット語とは異なります。つまりチベット文字=ゾンカ語文字ですが、チベット語発音≠ゾンカ語発音となります。ちょっと混乱しそうですね。しかし習うより慣れろの精神で、まずは挨拶から入ってみましょう。

ゾンカ語で自己紹介をしてみよう
日本人同士でも最初は自己紹介から。それは外国に行っても変わりません。まずは軽い自己紹介と挨拶をマスターしてみましょう。
○はじめまして。「チュー ディ ナメサメ セム ガ イ」(Pchü: di namesame sem ga i.)
○私は■■です。「ニ ギ ミン ■■」(Ngi gi ming ■■)
○あなたの名前は?「チュェ ギ ミン ガチモ?」(Choe gi ming gachi mo?)
○日本からきました。「ンガ ジャパン レ イン」(Nga Japan le in.)
○こんにちは/こんばんは。「クズザンポーラ」(Kuzuzanpola)
○ありがとうございます。「カディン チェー ラ」(Kadin che la)
○ごめんなさい。「ゴン マ テ」(Gon ma te.)
○さようなら。「ラソー ラ」(Laso la)
○また会いましょう。「ログ ジェゲ」(Log jege)

ゾンカ語を読んでみよう
軽い挨拶ができるだけでなく、ゾンカ語を読めるようになったら素敵ですよね。しかし、それはかなりの難題かも…!?上の章の()内のアルファベット表記(ローマ字書き)は、古代からのゾンカ語を音価にあわせて転写したものであり、本来のゾンカ語は暗号のように見える表記となっています(下記)。基本は30の基字からなり、それに音の長短が加わり、声調の高低二種も加わるため、とても複雑です。この複雑さと、英語教育の発展のため、現代のブータンでは公の場でもローマ字書きが主流となることも少なくありません。
これがゾンカ語です


さてそんなちょっととっつきにくそうなゾンカ語、だからこそちょっと読めるようになりたいですよね?ブータンの挨拶「クズザンポーラ」を紐解いてみましょう。文字の途中にある小さな▼は音節の区切り、そして長いタテの線は文章の終わりを表します。先の30の基字と照らし合わせて、1文字ずつ発音してみると…、「クズザンポーラ」に行き着きましたか…?

まとめ
英語が世界共通語と認識され始め、英語とは別の母語を持つ国でも英語教育が盛んに行われるようになりました。しかし、身の回りだけを取り上げてみても、遠い国の方々が小さな島国日本に興味を持ち、日本語を少しでも話してくれると嬉しくなりますよね。国境を越えた相互理解、そのためにお互いの言葉を尊重し、学びあう、実は基本でありとても大切なことではないでしょうか。暗号のようなゾンカ語に少しでも興味を持っていただけたなら幸いです。また現地で本物のゾンカ語に触れた際、少しでも読み取ることができれば、ブータンへの更なる興味が広がっていくのではないでしょうか。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加