地理
ブータンは海に接しない”内陸国”で、インドと中国という2大国に囲まれた南アジアの国であり、ヒマラヤ山系に属し7,000m級の山も4座有する自然豊かな国です。一方標高200mの地帯も保有しており、標高差が大きいため、気候をひとくくりにするのは難しいですが、日本と同様明確な四季を持つ国でもあります。人口・面積
ブータンの人口は76.5万人とされ、高知県とほぼ同じです。また面積は38,394km2で、こちらは九州とほぼ同じです。人口密度は18.2(人/km2)、日本の約20分の1程度となり、この過密でない密度がブータンの幸福度の高さに貢献していることが想像できますね。言語
ブータンでは英語教育にとても力を入れており、ブータンの若者はとても流暢な英語を話しますが、母語は”ゾンカ語”という、一見暗号のようにも見える言語です。最後に”ラ”をつけると丁寧表現になります。覚えておくと便利ですよ。ブータンへ旅行した際に使えそうな表現をいくつか記載いたしますのでご参考にしてみてくださいね。○「はじめまして。」
→【チュー ディ ナメサメ セム ガ イ」(Pchu: di namesame sem ga i.】
○「私は■■です。」
→【ニ ギ ミン ■■」(Ngi gi ming ■■)】
○「あなたの名前は?」
→【チュェ ギ ミン ガチモ?」(Choe gi ming gachi mo?)】
○「日本からきました。」
→【ンガ ジャパン レ イン」(Nga Japan le in.)】
○「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」
→【クズザンポーラ!(Kuzuzanpo la!)】
○「さようなら」
→【ラソーラ(Laso la.)】
○「また会いましょう。」
→【「ログ ジェゲ」(Log jege)
○「ありがとうございます」
→【カディン チェー ラ(Kadin che la.)】
○「ごめんなさい」
→【ゴン マ テ(Gon ma te.)】
○「おいしいです!」
→【ジンメ!(Zhime!)】
○「写真を撮ってもよいですか」
→【パル タブ トゥブ ガ?(Par tab tub ga?)】
宗教
ブータンは仏教国です。7~8世紀にチベットより伝来したとされています。今でも、人々は自然界の全ての形あるものを崇拝しており、仏教の不殺生の教えに従っています。小さな虫が近くにいると、思わず手で払いのけたり、殺生してしまったりしそうになりますが、ブータンでは禁忌です。訪れた際には気をつけましょう。政策
ブータンでは1971年に国連に加盟して依頼、鎖国制度を撤廃し、一定の規律の下、外国人の訪れを受け入れるようになってきました。また、前第4代ジグメ・シンゲ・ワンチュク国王の時代には一気に現代化し、国王の権限を徐々に縮小させるのと同時に、立憲君主制を推し進め、今なお民主化の道を辿っています。また「GNH・国民総幸福量」を政策として提唱している国としても有名です。ざっくりいうならば、「経済的な豊かさではなく精神的な豊かさを重んじる」というもので、個々人の思想ではなく、国としてその考えを政策として取り入れている国は、世界でもブータンだけです。
まとめ
ヒマラヤの自然に抱かれ、仏教の教えを大事にし、独自の政策による国造りを進めている国、それがブータンです。人々は民族衣装(男性はゴ、女性はキラ)を日常的に身にまとい、自分たちが幸せであることに感謝をしています。日本と同じアジアの国ながら、物質的な幸福を追い求める日本とは間逆ともいえるブータン、とても興味深い国ですね。